「結婚」ってなんだろう、と、よく考える。
なんのために目指して、なんのために実行するのだ、と。
もちろん家族を作るため、というのは一つの大きな答えだ。
愛する人との間に子どもを設け、家族を形成していくのは、非常に有意義な結婚の目的であろう。
少子化問題が本格化してきた日本に生まれた人間として、その社会問題に向き合うのもひとつ、結婚の意味かもしれない。
でも、そうじゃなかったら?
「子どもを作らない」という選択をする人は大勢いる。
同棲をしていれば、結婚しようがしまいが、ほとんど何も変わらない。
共働きで寿退社なんてないことがほとんどだし、変わるのは現段階では強制とされている苗字くらいだ。
それでも人々は、どうして「結婚」を欲しがるのだろう。
いろいろな理由があるとは思うが、今日はふたつの理由から来る「結婚願望」の危険性について話そうと思う。
もし、今あなたが「婚活を辞めたい」と思っているのだとしたら、
ぜひこの記事を読んで、そもそもあなたが結婚をしたいと思っていたその理由がなんなのか、
ちょっとだけ、考えてみてほしいと思う。
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1、周囲の視線問題
「どうして結婚しないの?」
時代が変わったとはいえ、アラサーになれば男女問わず、この質問はつきものだ。
実家に帰れば両親に、地元に帰れば二児の母になった同級生に、
飲み会に行けば知り合った男性に、いつも何の気なしに、
「どうして髪の毛を染めないの?」ってくらいラフな感じで、この質問を投げつけられる。
どうしてって……。結婚するのには理由が必要だと思うけど、結婚しないことに理由って、必要?

私自身その質問を投げかけられるたびにそんなことを考えながらも、当たり障りのないように
「機会がなくって」と、笑う。
すると帰ってくるのは「ええ、全然結婚できそうなのに」「理想が高いの?」「もったいない」なんていう、
まるで結婚をしない=結婚できない とでもいうような同情的な反応だ。
いやいやいや、ちょっと待ってくれよ。
私は誰とでも結婚できれば良いってわけじゃなくて、いや、むしろ結婚したいわけじゃなくって。
ただ、自分の人生を有意義に生きたいだけなのに。そのためなら、「結婚」をする日が来るかもしれないって、
「結婚」を選ぶ日が来るかもしれないって、それじゃあ、ダメなの?

世間の目は今だに結婚が幸せのゴールで、結婚してはじめて「一人前」「誰かに認められた人間」みたいな、
どうしても今だにそういう風潮が漂っていて、息苦しくなる。
そしていつしか思うようになるのだ、「結婚していない私って、おかしいのかな…」「結婚、しなくっちゃ」
そう、周囲の目からくる結婚願望の根幹にあるのは「結婚したい」という欲求ではなく、「結婚しなければならない」という強迫観念だ。
この強迫観念から来る結婚願望は厄介だ。
人に認められたいという気持ちからくるものだから、どうしても相手の選び方にも露骨さが出てくる。
顔が整っている方が良い。お金は、稼いで欲しい。だって、その方が周りに認めてもらえるから。
「どうして結婚したいのか」の主軸が自分が幸せになるため、ではなく、誰かに認められるため、になっているのだ。
これほど怖いものはない。だってその欲求は、底なし沼だから。
詳細:「アラサー女子の悩みで多いものベスト10」を数える前にやるべきこと(北条かや)
2、「その人だから、結婚したい」
この欲求には、「質の良いもの」と「質のあまり良くないもの」がある。
端的に言えば、愛による欲求と、執着による欲求だ。
誰かと出会った時、お付き合いを重ねた時、「この人と結婚したいな」と、思う瞬間がある。
それが「愛によるもの」である場合、それはふとした時に訪れる。
綺麗な横顔を見た時とか、洗い物をしているところを見た時とか、風邪を引いた時に頭を撫ぜてくれている時とか。
相手があなたに幸せを与えてくれている瞬間に、ふと思う。「結婚したい」と。
私が結婚についてのコラムを書くたびに引用する、ゼクシィのキャッチコピー。
「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」
まさしく、この気持ちである。この人だから、結婚したい。この人との結婚は、自分を幸せにする。
そんな確信からくる結婚願望は、「質の良いもの」である。
一方で「質のあまり良くないもの」は、あなたが苦しんだり、辛い思いをしている時におとずれる。
「結婚したら、浮気をしなくなるのでは?」「結婚したら、つなぎとめられるのでは?」
「結婚して子どもを産んだら、ずっと私と一緒にいてくれるのでは?」
辛い思いを回避するため、去っていく相手をつなぎとめるための「婚活」である。
これは、執着からくる、結婚願望で、前述の通り、「質のあまりよくないもの」だ。
依存からくる結婚願望は、あなたを枯らせてしまう。
結婚情報誌を買って見たり、妊娠しようとしてみたり、はたまた、脅迫に近い形で結婚を迫る場合もあるだろう。
その先に、幸せはあるだろうか。
私は、ないと思う。
少し本筋からずれてしまうが、結婚前からクズ具合を爆発させている男は、結婚したって変わらない。
クズは磨いてもクズだ。
ーー
さて、結婚願望には、多くの種類がある。
そしてそのほとんどは「自分の幸せのためのもの」と「それ以外」に分けられる。
婚活に疲れてしまっている人の多くは、「それ以外」の願望を、知らず知らずに持ってしまっているのではないか、と思う。
本来、結婚をすることに躍起になる必要はないはずなのだ。
あなたが疲れる必要も、嫌になってしまう必要もない。
あなたが幸せを目指す先に、「結婚」という選択肢がある。それくらいで良い。
「結婚をしなくてはならない」と追い詰められる婚活は、あなたを焦らせ、心を追い詰める。
それはきっと、間違った結果を生むのではないか、と、思う。
私は、婚活をすることを辞めることを推奨しようとは思わない。
今時、木の下でリンゴを食べて待ちわびたって、運命の相手は訪れない。
だからこそ、もっと前向きに「あなたを幸せにする結婚願望」を、持ってほしいと思う。
そしてそのうえで、自分のための婚活をしてほしい。
あなたを幸せにするためなら、どれだけ理想が高くたって構わない。
それは多分、「誰か」や「何か」のためにする婚活よりは、ずっと有意義なはずだ。
婚活は、就活に似ている
常に自分を他者の前に晒し、評価を受けなければならない。
それは時々あなたのストレスになるし、心を蝕むかもしれない。
だからこそ一度、立ち止まって考えてみてほしいのだ。
それは誰のための「結婚願望」なのか。その願望の先にある「結婚」は、あなたを幸せにするのか。
他者評価や依存の焦りから来る結婚は、本当にあなたの願望といえるだろうか。
「婚活に疲れてしまう」というのは、そのような心の中の葛藤から生み出される苦い思いから来る疲労なのではないか、と思う。

あなたが本当に結婚したいと思える相手。
それが、必ずしも劇的な出会い方をする運命の相手である必要も、大恋愛である必要もない。
打算的でも良い。あなたの願望は、あなたの幸せにする相手を選べる原動力になるような願望か。
「その願望から来る結婚はあなたを幸せにするのか」どうか。
まずはそこに目を向けて、見つめ直してみてほしい。
「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」
綺麗事かもしれない。
でも、やっぱり私は、あなたが、そう胸をはっていえる相手に出会えることを、私は今日もここから祈っている。
yuzuka
